出版物の紹介

僕の大空 イヌワシになりたい

僕の大空 イヌワシになりたい

大空 祥二 著
山口 まさよし 表紙絵・挿画
定価 1,300円(税別)
判型 四六判 280ページ
発刊 2011年09月
ISBN 978-4-907717-30-8

NHKドキュメンタリー番組で放映され、東北の高校で教材として採りあげられ高校生を感動の渦に巻き込んだ、愛と奇跡の再生物語。

山形と秋田の県境に聳える鳥海山。登山家であり、高校教師の武田正一は、幼い頃から病弱であった息子のケンを背負子にのせ、よく鳥海山を登っていた。闘病生活、大手術、いじめ、冒険家との出会い、恋と別れ、数々の挫折と向き合いながら、ケンは人生をひたむきに歩んでいく。

大学を諦め、自立するために東北を離れ、ひとり上京する。「僕はずっと負けつづけの人生だった。だから、みんなをアッと言わせたい! みんなを見返してやりたいんだ」突然、南北アメリカ大陸縦横断単独徒歩の旅を決意する。

3年かけ、酷暑、暴風や極寒の地での飢えや渇き、テント生活、盗難など数々の試練を乗り越え、さらに、南米シャーマンとの出会い、ベシーとの恋、仲間との出会いと別れ。そんなある日、鳥海山に大企業によるリゾート開発の話がもちあがっていることを正一から聞かされる。以後、毎日、鳥海山が削られないようにとケンは祈りをつづける。

帰国後、環境保護団体を立ち上げ、自然活動家の正一に協力するために、リゾート開発の反対運動に加わっていく。が、活動中、思い半ばにして、ケンは不慮の事故により非業の死を遂げてしまう。

息子を亡くし、悲しみにうち沈んでいた正一のもとに絶滅危惧種であるイヌワシの営巣地がリゾート開発地にあることが確認できれば事業計画を阻止できるとの情報が入る。ケンの遺志を受けつぐため、正一はイヌワシ探索のための鳥海山登山に挑んでいく。遭難しそうになりながらも、必死の捜索活動がつづけられる。捜索中、正一は雪崩に巻き込まれてしまう。が、その時、正一の耳にしたものとは?

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