DE かいぞう 30号   


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『イケアの挑戦 創業者は語る』を発売!

 小社は、来る7月12日にノルディック出版=発行『イケアの挑戦 創業者(イングヴァル・カンプラード)は語る』を発売します。

 「スウェーデンの田舎の17歳の雑貨商が、いかに世界を制覇する家具メーカーになり、世界で第4位の富豪となり得たか。松下幸之助、井深大を超える、ビジネスリーダーの胸の内を、ベテランジャーナリストが巧みにたぐり出した。17ヶ国語に翻訳の個人史・企業史の傑作」が謳い文句です。

 地球温暖化ガスを1996年を境に削減させながら、2006年には1990年比140%超の経済成長率を達成した、経済と環境が両立する驚異の国、スウェーデンに生まれたイケアは、環境にすぐれた企業としてもよく知られています。

 脱温暖化社会へのビジネスモデルとして注目度の高いイケアは、世界と日本企業の今後の動向を占う上で目の離せない国際企業であり、ビジネスリーダーたちの注目の一冊となることを請け合います。

 夏休みの課題図書としてご愛読ください。また、インターフェイス社の創業者レイ・アンダーソンが著した小社刊『パワー・オブ・ワン 次なる産業革命への7つの挑戦』(ISBN4-907717-71-7)も併せてご購読ください。

 『イケアの挑戦 創業者(イングヴァル・カンプラード)は語る』 

 バッティル・トーレクル=著 楠野透子=訳

 ISBN 978-4-903926-01-8 C0034  四六判並製 512ページ 定価:2,500円

●小特集

小社5月刊『よい環境規制は企業を強くする』の書評より

 『月刊地球環境』(8月号第39巻第9号)BOOK ON SALEより全文抜粋

「適正に設計された環境規制」は、地球限界時代の新しいルール、制度作りと受け止めるべきである――。これが本書の主題だ。これまで、産業界では、「環境」と「経済」は、一方を重視すると一方が悪化するという「トレードオフ」の関係ととらえられがちだったが、この二つは両立すると本書は説く。

 第一部では、《適正に設計された環境規制は、企業の国際競争力を強化させる》ことを多くの事例によって検証した、米ハーバード大学教授、マイケル・E・ポーター氏による「ポーター仮説」の全文を紹介し、読み方を解説した。

 第二部では、環境先進企業の環境部門の責任者と専門家によるポーター仮説の検証座談会を紹介、適正な環境規制をテコに環境技術革新の波を引き起こし、技術に裏付けられた「環境立国」を目指すべき、としている。

『省エネルギー』(2008年JUNE)省エネ・レビューのページより全文抜粋

“地球限界時代”を見据えた戦略

 温暖化対策が主要な議題となる洞爺湖サミットを目前にして、日本でもCO2削減量の長期目標が定まりつつある。排出量取引など経済的手法の導入論議が焦点になっているが、環境規制は企業競争力の低下を招くという懸念が強く、未だ結論は出ていない。環境規制は経済発展の足かせになるのだろうか?

 本書は、「環境規制は企業競争力を強化する」と説くハーバード大学マイケル・ポーター教授の仮説を理論と実践の面から検証したもの。第一部に「ポーター仮説」として知られる論文と解説が掲載され、第二部に仮説を検証する座談会が収録されている。

 トレードオフの関係にあるといわれる環境と経済を統合する“第三の道”として、ポーター教授は“イノベーション・オフセット”の可能性を指摘する。厳しい排ガス規制を課した日本版マスキー法をクリアした日本企業が80年代以降に世界の自動車市場を席巻したように、“well-designed regulation”(適正に設計された規制)は、そのためのコストを相殺しうる技術革新を誘発するという考え方である。

 座談会では、松下電器、リコー、太平洋セメントの経営陣や研究者により、環境の制約を逆手に取りイノベーションを遂げた経営現場からの声が伝えられる。日本企業の多くが環境規制を新たなビジネスの好機と捉え、いち早く事業戦略に反映させていることがわかる。本書は、“地球限界時代”を見据えた政策と経営の方向性を占うブックレットである。

『グローバル ネット』(2008年5月 210号)B・O・O・K・Sのページより全文抜粋

 「適正に設計された環境規制は、企業の国際競争力を強化させる」とするマイケル・E・ポーター、ハーバード大学教授らの考え方を、詳しく、やさしく紹介しているタイムリーなブックレット。

 論文の日本語訳、監修の三橋・千葉商科大学教授の解説、先進企業の環境担当者らによる座談会の内容を読む限り、ポーター教授の提言は今や「仮説」ではなく、実証された事実と理解できる。イノベーション・オフセット(技術革新によるコストの相殺)を実現した企業の具体的な取り組みがたくさん紹介されているのも参考になる。
 

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   [社名の「海象」ってどんな意味?]
知恵の海を象る意味で出版社名とし、ロゴに見返り海象(かいぞう)を据えました。海象はセイウチのこと。
環境関連の本を中心にひと・くらし・健康、そしてNPO、異文化紹介と取組みます。
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また、自費出版のご相談にものります。どうぞお気軽にご連絡ください。


  社説と称して掲げる私記 27

「えこ・りてらしー」とは何ぞや?

                       小日向山人

 うじうじと ひがな一日 引きこもり

 今の日本人の、比較的環境意識の高い人々の心情を、17文字にすると上記のような川柳に言い表せるのではないだろうか。その心は……。

 「洞爺湖サミット」を迎えて、人々は急に増えだした環境関連のニュースにどぎまぎしている。IPCCなどの科学的な根拠によれば、生きた地球のシステムがいつまでも人類の身勝手さを放っておくわけがないからである。しかるに、排出権取引なんてとんでもないと言って、第二の「黒船」か何かのようにはやし立て、国際協調路線に異を唱える論客がいるかと思えば、日頃は環境問題には無縁のような出版社が、儲けを当て込んでここぞとばかりに撹乱情報を使い回すとあっては、世論も混乱し、個人レベルでは気持ちばかりがあせって、空回りするのも無理からぬこと。

 といって、これまでの国のエネルギー政策には一貫性が無く、平たく言えば、低炭素社会=産業界の自主的取り組み+原発オールマイティの観あり、あとは業務・民生部門のCO2削減の問題と割り切る、その結論には無理がある。例えば、CO2削減のための原発偏重の指向。ふるまいもよくわからぬ人工の物質を、子々孫々の世代まで掃除もままならぬ核のごみの山に築き、原料のウラン資源が尽きる頃にはお手あげですか――子どもでもわかることを、国の進路を決定する多数派の人たちの間では、企業の国際競争力の強化のためとくだくだと言い募る言いぐさがまかり通り、経済成長率だけが全てらしい。

 一方で、地球限界の岐路に立ったこんな時世でも、何年も先の地球環境どころの話ではなく、日々の暮らしは、にっちもさっちもいかず、せいぜい自分たちの暮らしぶりに愚痴を言うのが関の山といった人たちもいる。多くの国民がそうである。そのため、当局は民主主義の建て前上、下からの意見を吸い上げると言って、一応企業や市民、学者、研究機関から論客を迎えて諮問するかたちをとる。また、インターネットなどでパブリック・コメント、要は一般の国民から意見を募るやりかたもとる。しかし、こうしたボトムアップも、初めからシナリオがあり、所詮は「政府のアリバイづくり」のためとする覚めた意見もある。困ったことに、現実には、既得権益を持つ人たちの言いなりに事が進むようにも見える。

 これは、世界を敵に回して日本が無謀な戦争に突入して行った昭和初期の権力構造と少しも違わないのではないか、とすら思える。しかし、世の中、少しずつでも進化していて、税金を使って行うことには大概、情報の公開がなされるようになってきた。たとえば、どんな代表の人たちが当局からどんな諮問を受けて、どんな内容のことを話し合っているか、議事録として残っていることがある。この情報公開は、たいへん貴重で重要なものだ。後で誤りや不足なところを補い、政策を修正できるからである。

 地球の一大事の現在こそ、こうした議事録をたたき台にして、そもそも環境ナショナリズム的な発想は無用の用であることを前提に、地方の議会から国会にいたるまで徹底的に議論を尽くし、マニフェストに掲げて選挙を行い、民意を問えばよい。そうすれば、本当の意味でのボトムアップとなるだろう。温暖化が進む地球は確かにピンチに立っているが、見方を変えれば、チャンスでもある。エコイノベーションに拍車がかかり、誰も行ったことのない、新しい文明開化の入り口に立っているとも言える。

 しかし、依然として産業界は、さすがに一部に温度差が出てきて一枚岩ではないものの、「国際競争力の強化」の免罪符を掲げては、CO2削減を加速することに異を唱えている。また産業界から政治献金を受けている政府与党も、CO2削減に手心を加えなければならない弱みもある。だからと言って、この国のエネルギー政策が議論も尽くさずこのまま進めば、先行き難破することは目に見えている。それゆえに、環境意識の高い、覚めた目を持つ、先行き不安な船の乗客たる国民としては、船から逃げ出すわけにもゆかず、気分的に冒頭の川柳のような進退両難に陥ることになるわけである。

 それにしても、2008年は地球の未来にとって歴史的な年となるだろう。たとえば、東京都の超党派によるCO2削減目標に対する決断は早く、環境論議は国単位より都市単位の方がコンセンサスを得やすいことを証明し、希望の明かりを灯した。それにひきかえ、右顧左眄(うこさべん)して、中短期の明確なCO2削減の数値目標を持とうとしない、政策的なちぐはぐ感が否めない政府には、一国の利害を超えた「宇宙船地球号」の一員としての自覚と覚悟を持ってもらい、何としても舵を切り換えてもらわなければならない。

 舵と言えば、数年前、「ショウ ザ・フラッグ!」と、某国の高官から突きつけられた日本政府は、国論を二分したまま断固押し切って、アフガン戦争の一端を担った。その日本は、今度こそ最大の環境破壊たる戦争とは正反対の「人類の大義」に、CO2削減のザ・フラッグを堂々と掲げられない理由はどこにもない。旗幟を鮮明にすることを嫌う日本人は、足元が崩壊する前に旗幟を鮮明にして、一刻も早く内なる引きこもりから立ち上がり、CO2削減のための腑に落ちる仕組みづくりを、心ある世界の人々と一緒に成し遂げたいものである。

 ……山人、またまたマジになったことである。根はやっぱしマジ根。イモ科の植物で、地中にまっすぐな茎を張り、掘り出す時に折れやすいが、味は美味、なんてね。

 豆が好き イモの魅力 更にまた  山々

 


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