DE かいぞう 創刊0号   


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海象が「独立宣言」とはこれ如何に(抄録)

ある決心、そして会社設立?!

 山田がある決心したのは、1996年の春ごろであったという。そして、翌年の6月ごろには次のような手紙を、大学 時代の恩師に出している。文面からして実質上の「独立宣言」ともとれる。

「さて、私こと、この度50歳を期して(未だ49歳ですが)独立開業いたすべく、自宅に『海象社(仮称)開設準備室』を設置することにしました。本当は江戸前のご隠居さんのように、50歳で隠居してのんびり余生を送ろうと思いましたが、残念ながらそうもいきませんので、せめてものこと生涯一編集者として仕事ができるように、形にこだわらずに在社中に(あと10年早ければよかったのですが)創業の決心をした次第です」

いきなり長い引用で白けさせたかもしれないが、がまんして読んでいただいたことに感謝する。「独立宣言」にしては間延びのした文章であるが、山田が言わんとしていることはよくわかる。

なぜ独立開業に踏み切ったの?

 それにしても、なぜこの大不況の時代に一見無謀と思われるような挙に出たのか。山田が書いていることだけでは、きれいすぎていささか判然としかねるので、このへんに探りを入れてみることにする。

 今年の春、やはり、ある研究所の代表者に書いた手紙があるので紹介しよう。

「大手出版社で、それなりに揉まれ、つい最近まで会社人間を続けていましたが、50歳が近づくにつれ、自らの想いとは何かが違う『天国みたいな世界』で、このまま会社に骨を埋めてしまうことに危機感を感じるようになりました。(中略)まず自ら初心に還って一編集者としてもっと深く文化創造の現場にかかわりたいと、いう願望もありました」

先の手紙といい、この手紙といい、いささか頭でっかちな議論を展開しているように思う。ご時勢なだけに、なおさらである。

 当然のことながら、人にはさまざまな生き方があっていいと思うが、同時期、仲間の新聞記者に書いた手紙にはこう書いている。

「(中略)貴兄には何を青臭いことを言っているんだと笑われそうですが、この国は、もっと国際的な多元的価値観をもって、もうひとつの社会システムを構築しなければならない時代を迎えていると考えるからです。(中略)これぐらいの大義名分、大言壮語があってもいいでしょう」

どんな出版社をつくるの?

 山田はいったいどんな出版社を作るつもりでいるのだろうか。
 このことはぜひ本人に聞いておきたいことのひとつである。その前に、先の恩師への手紙の中で次のように書いているので見てみたい。

「なお、下記に海象社(仮称)のおおまかな編集方針をあげておきます。

[具体的事例]                                

 文科系のための科学読み物(科学)
 相互理解を促す異文化紹介(文化一般)
 創造的社会システムの提言(教育、文化、社会、法律、経済)
 ポジティブに生きる同時代人の生活実践記録(人物)
 歴史に埋もれた先覚者の発掘(歴史)

 あれもこれもやってみたいことは山ほどありますが、とりあえずジャンルをしぼりこんでみたものが、上記の編集方針です。(中略)また社名の『海象(かいぞう)』は『汲めども尽きぬ知恵の海をかたどる』という意味と、一度は絶滅希少種に数えられた海象(セイウチ)の名を冠することによって『驕り高ぶる人類への反省』の意味をこめたつもりです」

これらの文章はなにぶんにも昨年のものなので、今度は直接、山田に聞いてみた。「手がけるジャンルは少ししぼりこんで、1つは異文化紹介、そしてもう1つはNPO・NGO支援の書籍」という。本が書店にあふれているわりには、ほんとうに欲しい本がない現状からすれば、ジャンルはしぼりこんだ方が社名を書店員さんに覚えてもらえるのだそうだ。

 「生涯一編集者」を目指す山田には、まだまだ質問したいことがあったが、取材の手抜きをして引用文の山を築き過ぎたきらいがあるので、これ以上の問答は無用であろう。友人の一人として、まずはお手並拝見といこうか。                                        (棟)



[DE かいぞう]創刊0号に寄せて

身の丈の、生なりの良さで勝負(?)

                      発行人//:山田一志

 [DE かいぞう]とは生意気にも態度が「でかいぞう」でもなければ、大きいことはいいことだの「でかいぞう」でもありません。DEとはフランス語の辞書にもあるとおり、英語のFROMほどの意味で用いました。

 とかなんとか、もっともらしく言葉を連ねて時代錯誤のネーミングにした許しを請うとして、[DE かいぞう]は海象社のスタッフはもとより、全ての協力者および読者、執筆者、やじうま、要は広く「かいぞう」と縁のある方を対象としたミニコミ誌です。

 はははは、照れるなもう。ともかく、ともかくですね、あまり肩肘張らずに(とか言いながら、私は結構固い文章を書くくせがあるらしい)、難しいことを易しく言い直して、自然のまま、身の丈の、生なりの良さで勝負(?)しよう、というのが小誌の趣旨です。

 言い直すと、国境も民族も年齢も肩書きも学歴も性別も右も左も天と地さえ超えて、もっと言わせていただけば、動物植物鉱物などなどこの地球上に存在する全ての「物」の区別を超えて、コミュニケーションを図ろうというのが趣旨です。

 はははは、とうとう言っちゃった。だってね、おかしいと思いませんか。人間だけがこの世界の主人公のような顔をしているが、宇宙から見れば人間の一生など空気中に浮かんでいる塵芥の一瞬の「ゆらぎ」ほどの時間に過ぎないというではありませんか。それに地球から宇宙へ行くと、地上の天地左右の概念からして総くずれになり、自己中心的な世界観を一回御破産にしなければならない。それなのに私たちは、相変わらず制度だ法律だ慣習だ前例だ何だかんだと約束事をいっぱいこしらえ、そのうえ子供にまでつまらぬ偏見や観念や意識をいっぱい植え付け、自業自得、自縄自縛の中で息が詰まりかけてアップアップしている。

 こんな時代に私はきっぱりノンと言いたい。こう声を大にして言いたいために、かっこよく言えば論座、視座を得たいために「天国のような世界」にグットバイをしたのかもしれない。あんた、たかがそんなことのために、わたしゃお金のためなら尻でも貸すよ、と言われるかもしれないが、風通しが悪くなれば精神の生死に関わると思うのです。そして現に肉体的には健康そうに見えても、精神的に病んでいる人は相当いるように思います。

 こんな息苦しい時代に風穴を開けるのは、人と人が立場の違いを認め合い、コミュニケーションを図るしか方法がないと思います。官僚におんぶ企業にだっこの時代は去りました。一人一人が自らの足でしっかり歩いて新しい社会システムをつくるのです。それには何度も言いますが、人と人が心と心を開いて言葉で繋がってゆくしか方法がないのです。ちょっとマジになっちゃった。

 なーんだ、そんなことかと言われるかもしれませんが、これこそが、古いようで新しく、遠回りに見えても近道、しかしながら簡単なようで難しい、私たちの目指すテーマです。そんなわけで手紙、電話、fax、Eメールほか何でもかまいません。ぜひ上記の一文(話の糸口として提出)について関連したことあるいはしないこと(ああせい、こうせいでも何でも)を「しりとり遊び」のように続けていきませんか。

送信ボタンを押していただくと、自動的に海象社へ送信されます。
         

 なお、小社では「書籍企画円卓会議」を設け、常時、あなたの読みたい本、つくりたい本の企画を募集しています。企画採用分の書籍には企画者としてのあなたのお名前と、海象社より薄謝を進呈いたします。また、自費出版のご相談にものります。餅のことなら餅屋、本のことなら海象とご記憶ください。

 能書きはこのへんにして、[DE かいぞう]は行くぞう! お後がよろしいようで。


かいぞう//: Headline News

@新事務所に電話、FAX、Eメール開通!

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小社のロゴマークに用いるイラストを、動物イラストレーターの第一人者・薮内正幸氏に依頼していましたが、このほど完成。江戸の浮世絵師菱川師宣の「見返り美人」ならぬ「見返り海象」がそれ(左図)。どことなく愛嬌があり、威厳も備えたボクをこれからもよろしく。


@デザインアドバイザーに鈴木一誌氏!

小社より刊行される書籍の装丁をグラフィックデザイナーの鈴木一誌氏に委嘱。書籍はもちろんのこと、ステーショナリーまで鈴木ワールドに彩られます。氏はブックデザインはもとより、DTPのページネーションにも精通した実力者として知られています。



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